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奇跡調査官
聖徒の座に所属する、秘密調査官。世界中から寄せられる「奇跡の申告」に対して厳密な調査を行い、 その真偽を判断する任をおびている。
聖徒の座
バチカンの調査機関。サン・ピエトロ大聖堂の中に近代的なオフィスを持ち、世界中から寄せられた奇跡的な現象の申請に対し、真の「奇跡」として認めるかどうかの調査を行う。調査結果は、18人の枢機卿からなる奇跡調査委員会に報告される。
天使と悪魔のゲーム
平賀が考案したパズルゲーム。細長い輪になった紙のマス目に、順番に黒い丸(悪魔)と白い丸(天使)を描いていき、縦・横・斜めのいずれかで先に7つ並べられた方が勝者となる。平賀は300手先まで読むことができる。
セントロザリオ学院
セントロザリオ教会が運営する全寮制の寄宿学校。生徒たちは名門の子息が多く、規律正しい生活と厳しい試験制度によるエリート教育が行われている。教会の神父たちも、教師として神学の授業を担当。学生寮では、マリオ・ロッテが寮長を務める。
割り符
紙や木片などに文字や証印を記して2つに割ったもの。当事者双方が一片ずつ持つことで、互いの証書とした。サウロが平賀たちに見せたのは銅板に悪魔像が描かれたもので悪魔崇拝を示すためのものと思われる。
スティグマ(聖痕)
キリストが磔にされた時に受けた傷(釘を打たれた掌、足の甲、背中の鞭打ちの痕、脇腹の槍傷)が、信者の身体に再現されたもの。傷は科学的にも医学的にも説明できない状況で現れる。
聖槍
磔にされたキリストの脇腹を刺したといわれる聖なる槍。セントロザリオ教会では、礼拝堂のキリスト像の下に安置されている。
奇跡申告
神の力によって引き起こされたとする現象について申し告げること。この申告を受け、現象が真の「奇跡」なのか厳密な調査を行い、真偽を判断するのが奇跡調査官である。
マリア像の涙
セントロザリオ教会の礼拝堂にあるマリア像に起きた現象。平賀の分析によると涙の成分はただの水のようだが…。
ミハイル・ブラウン司祭
戦後の荒廃からセントロザリオ教会を復興し、セントロザリオ学院を創設した人物。学院の初代校長を務め、今も神父たちからの尊敬を集めている。学院ではミハイル司祭の校長室を生前のままに残し、司祭の魂が宿る神聖な場所として守っている。
ウィザードマスター
降霊会の中心となり、霊と交信し、その言葉を告げる者。セントロザリオ学院の寮生たちの間で秘密に行われている降霊会では、歴代のマスターから指名された者がウィザードマスターになり、呼び出した太古の精霊のお告げをウィージャ盤(降霊術用の文字盤)で示す。
ルミノール
窒素含有複素環式化合物の一種。過酸化水素と共に用いると、血液の存在を発光反応によって知らせる。平賀は礼拝堂にルミノールを噴射し、いくつかの血液反応と血液を踏んだ足跡を発見した。
ルーン文字
かつてゲルマン民族の間で広く用いられていた表音文字(個々では意味を持たず、音のみを表す文字)。ルーンとは「神秘」や「秘密」を意味する。近現代に入り各文字や配列には魔術的な力があると考えられ、儀式や呪術などに多く用いられた。
ヤヌス神
古代ローマの神で、前向きと後ろ向きの2つの顔を持つ。門の守護神であり、1年の始まりなど、あらゆる物事の始まりを司ると言われている。
アザエル
悪魔界で伯爵位を持つ強力な悪魔。13年前、智天使シェミハザとのチェスに勝ち、「人間は存在するに値するか?」を調べるために、人間を試す権利を得た。その方法として、アザエルは人間を装って信仰心の篤いマーガレットに近づき、やがて授かった息子のジョンに“千の願いを叶えられる”祝福を与えた。
ブラッディ・クリスマス
クリスマスの夜、サンタクロースの仮装をした殺人鬼によって、一家全員が惨殺された事件。犯人は当初ブリーケット家を狙っていたが、願いを叶える力を得たジョンが咄嗟に「よそへ行って!」と叫んだため、隣家の家族が犠牲になった。
列聖
生前の行いなどが信仰の規範となるにふさわしいと認められた信者が、死後になってから聖人の地位に上げられること。
アカシックレコード
宇宙誕生以来のすべての存在、事象、想念、感情などが記録されているという概念。インドの伝統的な概念が元になっているが、近現代では特定の宗教や文化に限らず、宇宙的な概念のひとつとして語られることが多い。
ハンズ・オブ・グローリー
中世の時代に、人間の手を材料に作られた魔導具のひとつ。絞首刑に処された罪人の手を蝋(ろう)のように変質させ、儀式の蝋燭代わりや、様々な加護をもたらす護符として使われた。また、強い魔力があると信じられていたため、降霊会などにも用いられた。
『十字架のヨハネの終末預言』
キッド・ゴールドマンが執筆した本。ヨハネ・ジョーダン神父が残した書類や絵画に記されたものは、すべて未来に起こる事象を示した「預言」であるとまとめている。
シンシンの祭り
ソフマ共和国に古くから伝わるバズーナ教の蛇神クンカバを祀る日。精霊たちが跋扈(ばっこ)し、キリスト教徒の命を狙うと言われている。
バルボアナ家
中世フランス屈指の名門貴族。錬金術により、鉛を金に変えると信じられていた一族。その巨万の富は「バルボアナ家の黄金」として伝説となっている。過去には一族から法王や枢機卿を輩出し、バチカンとも関係が深い。
ガルドウネ
中世ヨーロッパで暗躍したと言われている幻の秘密結社。サタンが持つ知恵を会得しようとする人々が集まり、不老不死や錬金術の方法を追究。その結果、黒魔術に傾倒していった。
首切り道化師
トスカーナ地方のモンテ村に伝わる古い民話。森に迷い込んだ者の首を、悪魔の化身である道化師が大きな鎌で切り落とすというもの。道化師はセント・エリギウス教会の裏手にある森の奥に住んでいると信じられ、民話を恐れる村人たちは森に近づかないようにしている。
ハロスの唄
モンテ村に古くから伝わる童謡。「ハロス」とはギリシャ語で「死神」を表す。村の奥に実在する井戸と悪魔の住み処を結びつけたような歌詞は、何かの隠喩かと思わせる。
アゾート
錬金術の用語。ラテン文字の最初「A」と最後「Z」、ギリシャ文字の最後「Ω(オメガ)」、ヘブライ文字の最後「ת(タウ=TH)」を組み合わせた造語「AZΩTH」で、あらゆる物事の始まりから終わりを意味する言葉として用いられた。「賢者の石」の異名であり、希代の錬金術師・パラケルススが水晶の柄に封じ込めた悪魔の名前でもある。また、水銀の呼称としても使われる。
ソロモンの忠告
ソロモンという大富豪に雇われた商人の童話。20年仕えた商人が家族のもとへ帰ることになった時、ソロモンは20年分の給料と3つの忠告を与え、快く送り出す。ロベルトが見つけた「アゾート」と書かれた本には、本来の物語とは異なる以下の3つの忠告が書かれていた。
「煮え立つ釜の中に火をくべて飛び込め。飛び込む勇気のある者だけが前へと進めるだろう」「新しい道ゆえに古い道を離れてはならない」「金星と月が合する中、獣たちの純粋な数を間違いなく数えろ」
素数
「1」よりも大きい整数で、「1」とその数字以外では割り切れない数。